小咄

□午睡
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「そういえばユウナはもう、アレはやらないっスか?」

「あれって?」

「あれあれ、えーと、異界送り。」

永遠のナギ節がやってきてからというもの、召喚ができなくなった召喚士の中には新たな
職業を探すものもいたが、召喚士のもう一つの役割であった"異界送り"を生業とするもの
も多かった。

「やらないって決めてるわけじゃないけど・・・」

ビサイドで誰かが亡くなれば、きっと自分が異界送りをすることになるのだろう。でも、
以前ジスカルを送った時や、自分にとって最後の異界送りとなった戦いの時のことを思い
出すと、ティーダの側でそれをすることだけは絶対に嫌だった。ユウナは、今までには
なかった儀式への"畏れ"を抱くようになっていた。

そんなユウナの思いを知ってか知らずか、突然ティーダがユウナを誘う。

「桜、まだ咲いてるかな?」

―――今から見に行かない?
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