小咄

□ゲーム
2ページ/3ページ

「ティーダのプレーはやっぱりジェクトさんに似てるよね。」

翌日。3連戦を終えてビサイドに戻ってきた俺らは、家でのんびりお茶を飲んでた。

「は?!冗談?」

あんな筋肉バカの脳みそ1mmも使ってないようなプレーと一緒にすんなよ。
そりゃ今のところキメ技のシュートだけは拝借してるけど、同じ真っ向勝負でも、
アイツと違って俺のは相手のプレーから観客の目線まで、それは緻密に計算された・・・て、アレ?

「だいたいユウナ、親父のプレー観たことないっスよね?」

「出発前に少しだけ、ザナルカンドのこと話してくれたの。
 ジェクトさんのブリッツボールのお話、大好きだった。」

あり得る。親父のことだから、小さいユウナに仰々しい自慢話したんだろうな。

「なーんか、腹たってきたなぁ。」

「え?!何で?」

「親父は、俺の知らない小さい頃のユウナに会ってるってことだろ?」

そう言ってふて腐れる俺を見て、ユウナは笑う。

「最強チームのエースは、ただ勝つだけじゃダメなんだって。
 魅せるプレーをしないとなって言っていたよ?」



―――は?


冗談だろ?あり得ないつーの!
俺の信条が親父のそれと同じなんて―――そんなの、聞いてない!
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ