第1章
□epilogue
2ページ/3ページ
「うわっと!」
何時間も歩き続けてようやく、サボテンダーを見つけて走り寄ろうしたその時、突然魔物
が横から襲いかかってきた。
ふいをつかれ、慌てて飛びのくギップルの代わりに、ソラが魔物に斬りつける。魔物は
あっというまに幻光虫へと姿を変えたが、肝心のサボテンダーは当然のように姿を消して
いた。
照りつける太陽の下、どこにいるかもわからないサボテンダーを探し続けていた2人の間
に、険悪なムードが流れる。
「ギップルさ、砂漠ナメてない?
いつでも魔物に襲われてもいいように心構えしとくのは、基本でしょ。」
「ああ?!誰にもの言ってんだ!オレは砂漠育ちだぞ?
たまたまサボテンダーが目に入ったからそっちに気を取られただけだろーが!」
「だから、それが――」
目の前に広がる風景に、ソラは思わず黙りこんだ。
――ケンカしてる場合じゃ、なかったかも。
「ギップル?ここで初めて2人で話したの、覚えてる・・・・・・?」