第1章
□映画
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「ソラちゃん〜!こっちこっち!」
その頃ソラはというと、ルカでリュック達と待ち合わせしていた。お互い忙しい4人の休
日がやっと重なったので、以前約束した通りルカで映画を観ようということになったのだ。
「急でゴメンね。
ギップルさん、怒ってなかった?」
「いいの!いいの!ギップルはいつもソラちゃんを独り占めしてるもん。
今日はルカで女子会!」
いかにもユウナとリュックらしい会話に、ソラは笑って答える。
「こういう映画一緒に観る人いなかったから、ほんとに嬉しいです。
ナーダラはアクションばっかりだし・・・・・・」
「まぁぁたソラちゃん!
敬語きんし――!」
「です、は敬語じゃないだろ・・・・・・」
騒がしい3人の後ろで、パインが諦め気味に首を振った。
――ふふっ。ほんとに楽しいな。
今まで様々な土地で暮らしてきたソラだが、こういう風に同世代の女の子だけではしゃぐ
というのは初めての経験だったので、楽しみにしていた休日を、心から楽しんでいた。