小咄 A
□Rude
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事態が一変したのは、ルードが洞窟の入口に辿り着いたとき。
「よっ。」
見知らぬ男が一人、ルードを待ち構えていた。
「・・・・・・。」
「あっ!おい!無視すんなっ・・・・・・!」
変な男だ。こんなヤツに係わるとろくなことがない、そう思ったルードは彼を無視して先
へ進もうとしたのだが、何のつもりか、その男はルードの後をついて来た。
「なぁ――マテリア探しに行くんだろ?」
「・・・・・・。」
「この洞窟は奥にデッカイ魔物がいるって話だ。アンタ一人で、大丈夫か?」
「・・・・・・。」
「ちょっ・・・・・・待てって・・・・・・!」
無言で足を早めるルードに、男もスピードを上げてついて来た。