小咄 A
□Rude
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――また、来たのか。
「悪いが、何度来ても返事は同じだ。」
「まぁそう言うな。」
ルードは呆れた様子でポニーテールの男に目をやった。もう1週間になる。このしつこい
男は――何度断っても、毎晩、同じことを言いにやってくるのだ。
「神羅に来ないか・・・・・・?面白い部署があるんだ。だが、人手が足りなくてな。」
「何度聞いても同じだ。人の言いなりに動くのは面白くない。」
「組織もそう悪いもんでもないぞ?
少なくとも、一人でやるよりは、デカイことができる。
お前はスリルが好きだと聞いているが?」
「ふんっ。」
「それに――」
「???」
「お前と組ませてみたい男がいるんだ。」
そう言って穏やかに微笑んだポニーテールの男は、名詞を一枚置いて帰った。
「総務部調査課・・・・・・?」
――悪いが、全然、そそられない。俺はもっとスリルを求めているんだ。それに、この俺
が誰かと組まされるなんて・・・・・・冗談じゃない。