X−0

□召喚士
1ページ/7ページ

「ちっくしょー!
 なぁ、俺らホントにシンに勝てるのか?」

「まさかアンタ、ブラスカ様を信じてないのか?」

「けどよぉ、シンはコイツより強いんだろ?」

「――そうなるね。」


ジェクトとアーロンの会話を聞いていたブラスカが笑って口を挟んだ。いくら強敵とはい
え、その辺の魔物とシンを比べたやつは初めてだ。

ビサイドで召喚獣を手に入れた彼らは、ベベルへと戻る道すがら再びチョコボイーターに
挑み、情けないことにまた崖下に落とされてしまったのだ。負けず嫌いのジェクトは、自
分より強い魔物を放ったらかして先へ進むのはイヤだったが、一刻も早くザナルカンドへ
辿り着かなければいけないこともまた、承知していた。


「その究極召喚ってやつは、そんなに強いのか?」

「私の心の強さを――信じてもらうほかないね。」

ブラスカに強い瞳でそう言われては、ジェクトも黙るしかなかった。

「なぁに、ザナルカンドまではまだある!日々精進しようじゃないか!」

しかし、ジェクトはすっきりしない。


「シンのやつをやっつけたら、絶対ミヘン街道まで戻ってきてやる――」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ