X−0

□受容
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「なんだっ?!さみーじゃねぇか!」

「当たり前だ。ここはマカラーニャだぞ?
 そんな格好をしているバカは、アンタくらいなもんだ。」


ジェクトは、出会ってからというもの、やたら自分につっかかってくるアーロンを無視し
て、ブラスカの方へ向き直った。


「お前、こうなること分かってたなぁっっ!
 自分だけあったかい格好しやがって!」

しかしブラスカはまったく動じない様子で笑顔を見せると、前方を指差す。


「大丈夫、すぐ温まるよ。」


ブラスカの指先を見て、ピタリと動きを止めたジェクトとアーロンが振り返ると、スノー
ウルフが5匹、こちらの様子を伺っていた。

「けっ。」


2人は早速剣を構える。
ジェクトはちらりとアーロンを見た。


「物理攻撃でいい・・・・・・んだな?」

ザナルカンドにいた頃から毎日トレーニングを欠かさなかったジェクトにとって、大きな
剣をふるうことなど朝飯前――しかし、魔物と戦うのにはどうにも慣れなかった。


――ここのヤツらは、どうして魔物を見た瞬間、弱点が分かるんだ・・・・・・?

スピラの人々は、それほど日常を魔物に脅かされている――ジェクトが自分で自分の疑問
に答えを出した時、アーロンがスノーウルフに斬りかかっていった。


「自分の目で確かめろっ!」
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