DIRGE of CERBERUS episode TURKS
□V.始動
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【ヒーリン】
「――やはりそうか。」
「少なくとも1200人はくだらないようです。」
「ふっ。嘘の発表で取り繕ったか――リーブも所詮、神羅の男だな。
そうでなくては面白くない。」
WROの公式発表では、数十人とされていたジュノンでの行方不明事件。一般市民が一夜に
して忽然と姿を消したというその事件は、密かにルーファウスがツォンに調べさせたとこ
ろ、発表とは桁違いの被害が出ていたことがわかった。それも、証拠らしいものは何も残
されておらず――まるで、大勢の人間が、ただ"消えた"かのようであったと。
時を同じくしてレノたちも、"エッジで夜な夜な人が苦しみもがくような悲鳴が聞こえる"と
いう情報を仕入れてくる。真相を確かめるべく、悲鳴が聞こえたと情報のあったところに
出向いてみても、何も残されていないのだという。
「何にせよ、穏やかではないな。」
「――どうされますか?」
「もう少し情報が欲しい。」
「では私が動きます。しばらくイリーナを護衛につけますが、よろしいですか?」
「かまわん。だが、あの3人を使わないでどうやって探りだす?」
ツォンはいかにも彼らしい、感情の読めない顔つきでさらりと言った。
「社長はよくご存知でしょう?」
「はっ。タークスは死ななきゃ抜けられない、そういうことか?」
「昔の仲間に連絡をとります。情報は彼らに探らせればいい。
レノたちには、もう少しことがはっきりしてから話します。」
「任せる。好きにしろ。」
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