DIRGE of CERBERUS episode TURKS
□V.始動
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やはり、何かが始まろうとしている――ツォンには確信めいたものがあった。
「誰かがまた、この世界を牛耳ろうとしているようですね。」
「・・・・・・社長は気に入らんだろうな。」
「主任――と呼んでも?
あなたをヴェルドさんと呼ぶのは、どうもこそばゆい。」
ヴェルドと呼ばれた男がふっと相好を崩した。
「勝手にしろ。」
「では勝手にさせてもらいます。主任、昔の連中に連絡をとれますか。」
「タークスは死ななきゃ抜けられない――か?情報を集めるくらいはしてくれるだろう。
だが彼らも、前とは違う人生に落ち着き始めたところだ。」
「それで充分です。」
ツォンの返事を聞いたヴェルドは、煽るようにグラスをあけると、その勢いで席を立つ。
「また連絡する。」
ツォンは黙って頭を下げた。
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