第2章

□ビサイドより
8ページ/9ページ

翌朝は真っ青な晴天、絶好の旅立ち日和だった。


最小限の荷物をまとめ、船を待つユウナ、ティーダ、ワッカの側には、イナミを抱いたル
ールーが見送りに来ていた。

ルールーの腕の中で無邪気に笑うイナミを抱き上げ、ワッカは早くも涙ぐんでしまう。

「だ・・・・・・大丈夫っスか?」


やっぱりワッカはビサイドにいた方が――そう続けようとしたティーダの言葉を遮るよう
に、ワッカはイナミの頭を撫でた。

「ちょっと行ってくるからな!
 いい子にしてたらお土産買ってくるから、楽しみにしれ〜!」



――その時。船着き場のすくそばに、飛沫をあげて飛空挺が滑り込んできた。


「ねぇ・・・・・・あれ・・・・・・!」


扉が開いて、駆け出してきたのはリュックだった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ