第2章
□ビサイドより
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「どうしたの?」
不安そうに眉を寄せたままのユウナを安心させるように、ルールーは笑ってこう告げた。
「心配しないで。別にケンカしたわけじゃないから。」
そしてワッカの方を向くと、今度は幾分、真面目な顔を見せる。
「本当に何かが起こっているのかもしれない。これからこの子が育つ、未来のスピラの
為に、あなたの目でしっかり見極めてきてちょうだい。イナミの未来は、私達が守らな
いと。これは私たちの問題でもあるのよ。」
「でもよ〜。ビサイドで何かあったらどうすんだ?
ルーとイナミが心配でよー。」
「心配?ならここで見せてあげましょうか?」
黒魔法の構えを見せるルールーに、慌てたのはティーダとユウナ。
「わー、ちょっと待って!
ここ、俺たちの家だし!」