大切なあなたへ

□11
2ページ/3ページ




ーーーーーーーーーーーーーーー



「青峰君。きょ「行かねぇよ。」‥‥‥‥わかった。」



あの後、あいつらから詳しく聞いた。
だからこそ、あいつと話がしたい。


校内であいつを探したが、捕まえられなかった。
教室にも行った。
体育館にも行った。
購買にも行った。
屋上にも行った。
中庭にも行った。


だけど、あいつを見つける事なんて出来なかった。
テツじゃあるまいし、探しても見つからないなんて事はなかった。

今日初めて、避けられてる事を知った。

さつきが佐倉に俺の事を報告しているのは聞かなくてもわかった。
だからこそ、さつきには黙って行かなきゃならない。
部活中だからって知らねぇ。
あいつに‥‥‥‥聞かなきゃならねぇ事があるんだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「青峰は?」
「今日は来ないそうです。」
「まあ昨日来てたしなぁ。」


『ありがと、さつきちゃん。』

毎日毎日、青峰君に聞きに行ってもらって。
条件だからといっても、少し悪い気がする。

「いいのよ、晴香のためだもん!」

『ありがとう。』

「よし、じゃあ練習始めよか。」


今吉先輩の掛け声で、まずは基礎練から始まった。
私は一人一人気になった選手をピックアップして、一対一で指導をする。


『若松先輩、お願いします!!』

これが私の合図だ。

「おう!」




「ハアハア‥‥‥‥」
『そこ、もっと重心落として、視覚を頼るんじゃなくて、もっと体で感じて!!』
「うっす‥‥ハアハア」


いくらかはマシになってきたかな。


『じゃあ、次、さくら「楽しそうな事してんじゃねぇか。」‥‥‥‥‥‥‥‥あ、おみ、ねく‥‥‥‥』

「青峰君!?」
「青峰!!」
「青峰‥‥。」


何でここに‥‥‥‥?
今日は来ないんじゃ‥‥‥‥‥‥




「お前に聞きたい事があるからな。」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ