SHORT STORY

□席替え
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う、ウソでしょ‥‥‥‥‥‥



ウソだと思いたい一心で、何度も目を擦ったりするが、現実は何も変わらなかった。





誰よ!残り物には福がある何て言い出したの!!







なんて、言葉に当たっても仕方がないのだが‥‥‥‥







渋々と席を移動し始めたクラスメートたちと一緒に、私も移動し始めた。




皆が席を移動させているので、中々思うように動かない。




やっとの思いで新しい席に着いたときは、結構疲れていた。







『ふぅ。』



前の席の方が断然良かった‥‥‥‥




息を吐き、いすに腰を下ろした。




「お、俺の隣は三城か。」



名前を呼ばれ、ちらりと横を見ると青峰君が座っていた。

私の隣は青峰君だったようだ。




バスケ部のエースで、カッコいいが故にかなりの女子から人気がある青峰君とは、クラスが同じだっただけで、話した回数は数える程度。



私も、そんなに興味があったわけでもないし、自分から関わろうとはしなかったが、何となく気が合いそうだなぁとは思っていた。




「こんな前になるなんて、面倒だよな〜。ま、これからよろしくな!」



ニッと笑った青峰君を見て、何故か胸がドキリとした。





「ん?大丈夫か?顔赤いぜ?」




い、いや、まさか、そんな事はない。



そう言い聞かせても、熱が顔に集中しているのも事実。
その熱を逃がすようにぶんぶんと顔を振った。



『プッ、面白ぇやつ。』




また笑い出した青峰君は、私を見てずっと笑っていた。


それが何とも可愛くて、カッコ良く見えた私は、もう彼にハマっているんだろう。






前言撤回する。

私、この席で良かった!
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