SHORT STORY

□お前も頑張れ
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青峰君が頑張れと言った時、私の心はズキズキと痛んでいた。







『‥‥‥‥‥‥‥‥ありがと。』





その一言が出るのにも時間がかかった。

今日せっかく話しかけてくれて嬉しかったのに、私の心境は下がっていく一方だった。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



とうとう今日が来てしまった。


学校へと行く足取りは重く、なかなか進まない。







ようやく学校についたのはホームルームの5分前。

青峰君はもう告白したのだろうか。
そう考えると、私の気持ちは沈んでいった。










昼休みになるまで、自分がボーッとしていた事にも気付かなかった。

バカだな、なんて思いながら弁当箱を取り出した。









すると



「李璃、お前に言いたい事あるから、放課後にでも屋上に来てくれ。」




といつの間にか来ていた、青峰君が私に言った。





もう、告白は終わったという事だろうか。
そんな報告はいらない。
なんて思いながらも、口にしたのはわかったの言葉。





逃げ場はなくなった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーー







トントンと乾いた音が響いた。
上へ上へと向かう足とは裏腹に、私の気持ちは下へ下へと下がる。




私は今日、失恋する。











ギィと扉を開けると、まだ青峰君は来てないのか誰もいなかった。




しばらくここで待ってようと思い、扉の横へと腰をかけた時、ちょうど上から声がした。




「お、来たか。上がってこいよ。」







いないと思っていた人物は上にいたようだ。













『それで、どうだった?よかった?』



青峰君から言われるより、自分で先に聞いた方がマシかと思い、質問した。





「いや、まだしてねぇ。っつか、今から。」



『じゃあ、早く行きなよ。』



告白前に私に会うとは‥‥‥‥

私の心情も考えてよ。ばーか。



見送るなんてしたくなんかなかった。




「だからここにいんだろ。お前が好きだ。」







何よ。
ここに呼んだって事?
じゃあ、私がここにいるとかその子がかわい、そう、じゃ‥‥‥‥‥‥‥‥









『え?』













「っっっっっ///////だから、俺はお前が好きなの!!何度も言わすなよ。」







「で、でも青峰君は”小さくて可愛い、一生懸命な女の子”が好きなんでしょ!?」


「それがお前だって!!あ゛ーくそっ!!」







う、そ。
青峰君が、私を、すき。





『う、あ、う。』


「俺はお前が誰を好きでもかまわねぇよ。それでも、お前を好きな事に変わりはない。」






『/////////』





あ、青峰君がものすごくカッコいい////////
やばい。








『ほれ、なおしちゃった////////』









カッコイイーーーーー!!!!!





「ほ、惚れ直したって、おまえ、俺が好きだったのか!?」

『え?‥‥‥‥‥‥あ。』






/////////////





無意識に言っちゃってたよ!!!!
うわー。恥ずかしい////////








『そ、うで、す///////』



「あーもう、お前可愛過ぎ//////!!」



ギュウッ




『あ、青峰君/////////!?』

「今日から、よろしく///////」









『あ、はい。』

















青峰君、おつかれさま。
ありがとう。

私も、頑張ったよ?
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