ずっとキミを想ってた
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「なぁ、空。これとこれ、どっちがいいと思う?」
『え、どれ?』
スポーツ店に入り、私はテーピング、スプレー缶など、部活中に必要なものをかごに入れた。
「この赤いのと、黒いのなんだけど。どっちもいいと思うから、決めらんねぇんだよな。」
うんうん、と悩む姿は、まるで小さな子供みたいで、少し可笑しかった。
『火神君、この前赤のバッシュ買ってたから、今度は黒にしてみたら?黒もきっと似合うだろうしね。』
「んー、そうか?なら黒のにしてみるか。サンキューな。」
ついでに火神君のバッシュも買う事になったのでかごに入れると、それは俺のもんだから俺が持つよ。と言って、かごごと私からとってしまった。
こういうところを見ると、すごくモテるんだろうなぁって思う。
実際、結構な数の人に告られてるって聞くし。
なんで誰とも付き合わないんだろ。
やっぱりバスケが一番だから、とかだろうな。
いや、誰か好きな人がいるとか‥‥‥‥って言うのはないか。火神君だし。
「あ、かがみん!!」
「あ?」
??
誰だろう、なんか聞いた事あるような声‥‥
後ろから聞こえた声は、だんだんと私たちに近づいていて、声の主は走ってこちらまで来ているようだった。