ずっとキミを想ってた
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『今日は、本当に楽しかった。昔は二人して意地はってたから、こんな風にプレゼント渡したり、なんて出来なかったもんね。』
昔もこうやって二人で出掛けたりしたかったなぁ。
ふと呟いた言葉に、大輝はピクリと反応した。
「無理だったよ。」
『どういうこと?』
無理だったって、昔は私の事が嫌いだったって事?
そうだったらさすがにへこむなぁ‥‥‥‥
「お前の考えてる事は何となくわかるけど、ちげぇよ。俺は空が好きだった。だからだよ。」
『えっ‥‥?』
女として‥‥‥‥私を好きだったってこと‥‥?
「‥‥‥‥‥‥ま、昔の事だ。」
それでも嬉しい‥‥‥‥。
え?嬉しい?
なんで嬉しいなんて思ったんだろう。
弟に好きだって言われて、嬉しいなんて‥‥‥‥
違う。
前からわかってた。
そうだ、私も同じ気持ちだったんだ。
「今は俺彼女いねぇけどよ、出来たときでも、まあ、うまくやってこうぜ。」
あぁ、なんで今気付いたんだろう。
大輝はもう、私を想ってるわけじゃないのに。
『‥‥‥‥い、や。』
私だけが、まだ大輝の事を好きだなんて。