ずっとキミを想ってた
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バッ
そんな効果音が似合うくらい、私の手を振り払った。
私は大輝を連れて、校舎を出ていた。
『まだ校舎の中わかんないんだから、一人だけ不利じゃん。』
「っるせぇよ。」
‥‥‥‥‥‥
『?どうしたの?』
大輝がさっきから一点を見つめている。
「おまえ、今ので‥‥‥‥」
『え、何?』
モゴモゴとはっきりしない物言いに、私は聞き返した。
「‥‥‥‥‥‥別に。何もねぇよ、ブス。」
『あぁ、はいはい。』
初めて会った時には泣いてしまったブスという言葉も、家で会うたびに言われてしまっていたので、もう反論しないようにしていた。
そして大輝はさっさと校舎の中に入っていった。