大切なあなたへ

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『ねぇ、お母さん!私アメリカがいい!!アメリカにずっといたいよ!』

「あなたは日本人なんだから、日本人の子とも遊ばなきゃ。
それに、今じゃなくてもいつかは帰ることになってたのよ?」


『でも!!』


「でもじゃない!ほら、行くよ?」








このときの私は生まれ育ったアメリカと、友達と離れることが嫌で嫌でしょうがなかった。
別に日本人じゃなくても友達はいるんだから、わざわざ日本に行く必要なんてないじゃないか。
って思ってた。
しかし、そんな想いが母に受け取られることもなく、私はそのまま日本へと旅立った。







「友達を作りなさい?」






母にそう言われるがまま、バスケットボールを持って外へと出た。
日本に来て2日。
そんなにすぐ友達なんか出来るわけないじゃん。
とぶつくさ文句を言いながら、ここに来てすぐ見つけたバスケットコートへと向かった。

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