SHORT STORY
□席替え
1ページ/2ページ
「よーし、じゃあ今日のHRは席替えから始めるぞー!」
こんな呑気な、話から始まった今日の学校生活は、席替えから始まるようだった。
ホントに止めて欲しい。
私の席は、一番後ろの窓側。
つまり、一番いいポジションを確保しているのだ。
それなのに、あの先生は私の席をとるつもりらしい。
溜め息しか出ないよ‥‥‥‥
「クジ作ってきたから、廊下側、先頭から取って行ってくれ。」
と言う事は、私は一番最後って言う事ですか!?
はぁ。
今日はついてない。
どんどんと皆がクジを引いていく中、もうどうでも良くなった私は、空を見ていた。
「ほら、三城で最後だぞ。」
再び溜め息をつくと、中に入っていた最後の一枚を引いた。
「よし、全員引いたな。じゃあ、今張り出した紙の通りに動いてくれー」
いいながら張り出した紙を見て自分の番号を探した。
残り物には福がある!
なんて淡い期待をして、先に後ろの方の席を探してみるも、自分の番号はなかった。
まあ、そうだよね。
そう何度も同じ席に何てならないよね。
はぁ、と何度目かわからない溜め息をはいたあと、再び自分の席を探し始めた。