SHORT STORY
□オレん家来い
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「李璃、こっち来い。」
『ヤダ。』
「来い。」
『い・や・だ』
さっきから、この繰り返しだ。
もういい加減諦めてくれないだろうか。
さすがに疲れるんだが…………
まあ、事の始まりは俺からだったりもするわけで…………
いつものように屋上でサボろうとしていたところ、屋上手前の階段で3~4人の男子が何か喋ってた。
「おい、お前2組の篠山とヤったって本当かよ!?」
「あぁ。良かったぜ!」
「つか、付き合ってどのくらいなんだ?」
「あー…1ヵ月経ってないと思うけど?」
「まあ、それくらいか。」
「普通だろ。」
「一年経ってもやらせてくんない奴とかいたら、拷問だよな。」
「あり得ないな。」
そんな話を聞いて、思った事。
オレらは付き合って3年が経ってる‥‥‥‥‥‥
その事を考えなかった事もないし、我慢しなかった事もない。けど、それ以上に大事にしたいと思ってたから、ここまでキス止まりだった。
屋上に行って、また考えだして、昼飯時にやってきた李璃に言った。
「なあ、俺はそろそろ先に進みたいと思うんだけど?」
『?どこに行きたいの?』
こいつはバカなのか?
場所の指定してやがる。
「キスの先だな。」
『……………………え?』
ポカんとした顔で返事が遅れて返ってきた。
「俺ら付き合って3年目だぜ?かなり我慢したと思わねぇか?」
『思わない。』
「即答かよ!?ってか、したんだよ!」
『大輝は私といるだけじゃ楽しくないんだ………』
「んなわけねぇだろ!お前とダラダラしてるだけでも楽しいと思ってるよ!だけど、それとこれとは違ぇ!!」
『むぅ……。』
頬を膨らませた李璃は小動物みたいでスゲェ可愛かった。
「っ////!んな可愛い顔してもダメだ!とにかくこっち来い!」
『嫌!』
………………で冒頭になったと言うわけだ。
「なぁ、何でそんなに嫌なんだよ。オレの事嫌いなのか?」
オレはとうとう諦めて質問する事にした。
『そんなわけないじゃない!大好きに決まってるじゃん。』
「ぐっ///////」
何だよそれ。不意打ちとかマジズリィだろ/////
『けど、何て言うか、その。‥‥‥‥そう言うのは、ちゃんと大事にしていきたいっていうか。私‥‥‥‥む、胸が小さいから、もし今やって青峰君に捨てられたらどうしようとか‥‥‥‥。なんか、余計な事考えちゃうの!!』
「‥‥‥‥‥‥」
『あ、呆れちゃった‥‥‥‥?』
‥‥‥‥‥‥‥‥か‥‥‥‥可愛すぎんだろ!!
どんな理由だよ。
そんなんで呆れるわけねぇだろ!
むしろ萌えたわ!
「心配すんな。お前が思ってるより、オレは李璃の事が好きだし、胸の事ならオレがなんとかしてやる!」
『えっ?』
ま、ここまでくりゃ嫌でもわかるだろうけど。
「それじゃ、早速俺ん家に来いよ!」
まずは大事に食べてやる。
そんで、李璃の胸をでかくしてやるよ!!!