ずっとキミを想ってた
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『リコ先輩っ!』
スポドリを用意する事も忘れ、急いで体育館の方に向かった。
フットワークをしていた部員達を指示していたリコ先輩に近付き呼びかけた。
『今日、早退させて下さい!!えっと、もしかしたら、明日も休むかもしれません!!』
「えっ、ちょっ、ちょっと待ちなさい!どういう事!?」
『兄を』
大輝に
『迎えに行かなきゃならないんです!』
伝えなきゃ。
「おい待てよ、空。何で青峰んとこなんかにわざわざ行くんだよ!?」
火神君には悪い事をしたと思ってる。
私は火神君を利用しようとした。
私が楽になるためだけに、火神君と付き合おうとした。
好きになれるかもしれない。
そう思ってたけど、やっぱり違ったんだ。
大輝の想いを聞いて、確信した。
私は大輝のことしか好きになれないんだ。
『火神君、ごめんね!』
「お、おい!!」