ずっとキミを想ってた

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『何、これ?』





大輝がグッと私の前に出してきたのは小さな紙袋だった。



「小さい頃、空に渡しそびれた物なんだけど。あれ、俺が壊しちまったから、その‥‥‥‥かわり、的な物だ。」


『えっと、私に‥‥ってこと?』


コクリと頷いた大輝の顔は少し赤く染まっていて、照れくさそうにしていた。

確かに、大輝がこういうの渡すのってあんまり似合わないかも。



『クスッ』

「わ、笑うんじゃねぇよ。」


なんか可愛かったから、って言ったら怒るよね、きっと。



『ごめんごめん。ね、これ開けていい?』

「勝手にしろよ。」





フンッとそっぽを向いた大輝を尻目に、ガサゴソと丁寧に開け、中のものを取り出すと、私は息を呑んだ。




ハートのチャームが可愛らしく並んでいて、その間には大輝の目と同じ色をしたジュエリーがキラキラしていた。



『このブレスレット、可愛い。』



そういった時、ホッと息を吐いた音が聞こえた。



『ありがとう、大輝。』




昔は私も意地っ張りだったけど、今ならちゃんと言える。
今の大輝となら、素直に笑い合える気がする。





このときまでは、本当にそう思っていた。
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