ずっとキミを想ってた
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『火神君!そろそろ終わりにしない?3時間もやってるよー!』
「おー、そんじゃ帰るか。」
火神君は、誰にも負けないくらい練習してる。
全体での練習が終わった後でも、体育館に残ったり、ストリートのコートで毎回自主練習を欠かさない。
私はその火神君に付き合って、自主練習のときでもドリンクやタオルなどのプチマネージャー業をやっている。
といっても、正式な部員じゃない私は、リコ先輩に頼んで夏休みの間だけのマネージャなんだけど‥‥
「今日さ、黒子がまた2号連れてオレを追っかけ回してきたんだぜ?あいつ、あんな大人しそうな顔しといて、結構なSだよな。」
『アハハ、それは火神君が弄りやすいだけなんじゃないの?』
「なっ、そんなわけねぇよ。」
こんな他愛ない会話をしながら私の家まで一緒に帰るのは、もう何回目になるんだろう。
IHの挑戦権を奪われて
火神君と約束して
木吉先輩が戻ってきて
皆の結束が強まって
そんな皆の想いは日本一になること。
けど私は‥‥‥‥
「それでさ‥‥」
何しても優しくしてくれる火神君に、甘えてるだけなのかもしれない。