依存している。

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どこで合流したのか、ヴァクトはたしぎちゃんと一緒に来た。



『君達仲良いね』

「たまたま会っただけです!!」

『まぁ、いいや。指示出しやすいし』



体を伸ばすと骨の音が鳴った。
横ではスモーカーがバイクを準備している。



「お前達は二人で『アルバーナ』へ行け」

「“麦わらの一味”を追うんですね!?」

「革命軍に加勢とかっスか?」

「任せる」



ヴァクトはおれ以外の人間には敬語をきっちりとしない。
何故かと聞いたら「アルト中将以外の人間に忠誠的になるなんてありえない」とのこと。


スモーカーに命令されたことに不満があるらしくヴァクトはおれに「一緒に行かなくて大丈夫ですか?」という視線を当てている。



「そこで何をするのかはお前達が決めろ!!」

「そんな!一体どういうことですか!?」

「お前達の正義に従えばそれでいい。どうなろうと責任はおれが取ってやる」

『おれも取ってあげるよ』



好きにやりなさい、と促せばもうヴァクトは何もいえない。
おれもこれ以上なにか命令を下すつもりもない。



「スモーカーさんとアルト中将は何処へ!?」

「急用ができた。一旦おれ達は海へ出る」

『心配はいらない。行新体制だけ整えといて。あとヴァクトは好きに使ってやっていいから』




すごい使える奴だと伝えればヴァクトは呆れたようにしていたが、少しだけ嬉しそうにもしていた。



「この国のたどる結末をしっかり見ておけ。滅ぶにしろ生き残るにせよ時代の節目にゃこういう事態が必ず起こる…!!!!」



ゴーグルをつけたスモーカーの後ろに乗ろうと、タイヤの上の装飾に足をかけると体の安定が上手くいかず少しだけ不安になった。


まぁ、スモーカーは案外飛ばさないし大丈夫だろ。



おれが乗ったのを確認してスモーカーがエンジンをかける。
バイクが音を立てて前進した。



しばらく走っているとスモーカーが煙を吐きながら漏らした。



「お前、飛んでいけよ」

『ヤダよ。体力すげー消耗すんし日の光すごいし』

「意外と不便なんだな」

『うるせっ』



不老不死を手に入れた戒めだと思えば然程辛くはない。
この実の力はこれくらいの戒めがなければ暴走してしまうだろう。
多少弱点が弱まっているとはいえ、吸血鬼は大変だと思うことが多いが。



この実にあまり良い思い出がないのも事実。
黙り込んだおれにスモーカーは自分なりに心配したらしく小さく声をかけてきた。



「あー…なんだ、その…」

『あ、痛っ、目に砂入った』

「…てめェ…人が下から出てやりゃぁ…」










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