Free!長編@(番外編)
□引っかかる何か
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「…え…っ」
「…あー……」
「……す、すごい…」
ゆきの、カナ、めぐみが声を漏らす
もちろん…私も今すごく驚いている…
「名前ちゃん!!!!すごいよ!!!!」
「本当にやったことないの!?」
「素晴らしいです!驚きました…!」
3人が興奮したように名前に詰め寄る
―
「じゃあ、名前ちゃんこのコードをあれに繋いで」
「あ、うん」
「譜面の見方は分かる?」
「んー、少しならお父さんに教えてもらったことあるけど…」
ギターを弾けるカナが、名前に
一から丁寧に手とり足とり教えていた
名前は、それをしっかり一つ一つ聞いて
頷きながら楽器に触れていた
なかなか見れない光景だけど…
何をやってもサマになるのは名前のすごいとこ
「…そうそう…これがこの指で…うん、そうそう」
呑み込みの早い名前に教えるのは
苦労しないだろうなと思いつつ見ていた
すると名前は、
「じゃあ…この曲は…」
とベースをしっかり抱えて
譜面をじーっと見つめたかと思ったら
一枚の譜面、全てを完璧に弾きこなしてしまった…
今まで練習してきたのかと疑うほどスムーズに
―
それで、冒頭の感嘆の声である…
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