Free!長編@(番外編)

□はつたいめん
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"お父さんとお母さんが、日本に帰ってくるんだ"






そう聞いたのは恒例である夜の電話

土曜の明日は元々名前の家に行く予定ではあったが




海外暮らしの両親に会うのは久しぶりだろうと思って



「おう、楽しめよ」



と素直に言えば








"お父さんもお母さんも、凛君に一目会いたいって言うんだけど"




と申し訳なさそうに言った名前






へ!?






アホみたいな声を出した俺だが…

長く付き合っていく上で

両親に会うときなんていずれ来る



それに、会いたいと言ってくれているんだ

行かなきゃまずいだろ…








「…ああ、そうか…いいのか?名前んちは」




とはいえ、久々の家族水入らずだ

俺がそこにひょっこりいてもいいのだろうか





そう聞けば


「帰って来るって言っても仕事の一環で…

家にいれるのもほんの数時間なんだよね」


と、笑いながら言う名前

寂しいだろうに…とも思ったが

名前は、ダメかな?と不安そうに聞いてくる

これは…行くしかない、腹を決めろ俺…!









「何時だ」







彼女の両親直々のお誘いに

"わかった"というのも変な気がして

かと言って"よろしく"というのも違うような…

とりあえず了解の意味を込めて、時間を問う







名前はいつもの嬉しそうな声で







うん!じゃあ午前の10時に!!






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