Free!長編@(番外編)

□聞きたいこと
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それからぼちぼち名前の家に戻り

2人で昼食を作って食べた後

名前の部屋に戻ってくつろぐ








まだ、あれから数時間しか経ってないのが不思議な感じだ






たぶん夏のこの暑さは今の時間帯がピークだろう

そう考えると、帰って来てよかったって思う












名前は、というと

俺の膝の上に座ってテレビを観ている

ほんと…いつ乗せても軽いやつ







ああそうだ、俺聞きたいことあったんだ

さっきまで聞きたい聞きたいうるさかったくせに

名前はクッキー食いながらテレビを観てる










「名前、聞きたいこと」





それだけ言うと名前は

バッと振り返り、思い出した!と言って

またさっきみたいにはしゃぎだした





「聞いていいか?」

そう聞くと、うん!と大きく頷く









じゃあ…








「さっき、あの小さな男の子に…

なんでそんな速ぇ球投げれんだって聞かれて

耳打ちして何か話してたけど…なんて言ったんだ?」









そう聞くと名前は、思い出したのか

何故か顔を赤くして俺から目を逸らした










「ああ〜、それは教えない〜!」

と言って俺に抱きついてくる

「ダメだ、教えろよ」

じゃないとくすぐるぞ

そう言うと名前は

「話します」と潔く言った








それはね…と俯きながら話し出す







「大切な人がいると、力湧くんだよって…

お姉ちゃん、あのお兄ちゃんのこと大好きなんだって…」





そう言っただけだもんー!と

また恥ずかしそうに俺の首に顔を埋める名前








「名前…」


本当に、可愛い…



俺だって名前のためなら

どんな馬鹿力でも湧く自信あるわ








「別に、私!怪力とか…そんなんじゃないからね!」


そんなの細い腕触ってりゃ分かるわ


「ばか、知ってる」


そう言って優しく撫でてやる


「俺だって、同じだから」


お前のためなら俺はどんな力も出る


そう言ってぎゅっと抱きしめ直す








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