Free!長編@

□ほっとする存在
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と…いうことで

今日は急遽名前ちゃんの家に

お泊りとなった俺達



運がいいことに部活が終わった後

シャワー室でシャワーも浴びているから

お風呂の心配もなくて

俺達からしたらなんの不便もないんだけど




名前ちゃんはいいのかな

俺達を泊めるなんて…








渚、怜、凛は3人で兄弟のようにうるさい

ハルはゴロゴロとソファでくつろいでいる

親友名前はマネージャーのノートをまとめていた







俺は名前ちゃんが無理をしていないか心配になって

隣に座り話しかける





「今日、本当に大丈夫なの?無理してない?」




優しい口調を意識して言うと

名前ちゃんはいつものようにふわっと笑って




「こっちのセリフだよ、みんな無理してないかなーって…私はその、嬉しいよ!」




嬉しい?どうしてだろう

でも名前ちゃんの笑顔を見て

無理はしていないんだと分かった





「そっか、よかった。でも嬉しいって、どうして?」



そう聞くと

名前ちゃんは顔を赤くして



「電車がとまったのは本当に残念だと思ったけど…

やっぱ一人だと寂しいから…さ」



俯き加減で言う名前ちゃんが

本当に可愛いと思って

俺はついつい名前ちゃんの頭を撫でる




「そっか、やっぱり一人は寂しいよね」




名前ちゃんはコクリと頷いて

ありがとね、と呟き

赤い顔を隠すようにテレビに顔を向け

リモコンを操作してテレビのチャンネルを変える









名前ちゃんを見ていると

本当に純粋で素直な子なんだなって思う


たまに見せる甘えるような言動も

名前ちゃんそのままの姿で

頭で考えて言っているわけじゃないってよく分かる

コロコロと変わる表情の一つ一つも

俺達を魅了する名前ちゃんは

どこまでも俺達を惹きつける








「本当に…可愛いなあ…」






思わず口に出して言ってしまった

名前ちゃんはバッと俺の顔を見る

大きく目を見開いて俺を見る名前ちゃんも可愛くて

思わず微笑むと名前ちゃんは






「真琴君は、ああいう人が好みなんだね」





とちょっと噛み合わないことを言ってきた




「え?」




と返すと名前ちゃんは

顔をテレビに向け

「今あの人のこと可愛いって言ったよね」

とテレビに映る人を指さす

名前ちゃんが指をさす人は

ゴリゴリのプロレスラー(♂)で

俺のタイプじゃないどころか、男だよ!!!





あくまで真剣に言ってくる名前ちゃんに

俺は急いで弁解した



「違う違う!テレビの人に言ったんじゃないよお!」



思わず声を張って言うと

名前ちゃんは笑いながら

だよね、真琴君は冗談も本気っぽく言うから信じちゃった

ってまたクツクツと笑いだす







はぁ…冗談ではなかったけど…

名前ちゃんが色々と勘違いしてるから

冗談だったってことにしておこう









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