Free!長編@(番外編)

□蘇るあのとき
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全力疾走で息が切れていることにも構わず


体育館のドアを開き名前を探す







ゆきのが、「親友名前さん!」と呼ぶ声で


場所を把握し私は急いで駆け寄る









ゆきのが名前の頭を

自分の膝の上に乗せ楽譜で仰いでいた










名前は、熱に浮かされたような

火照った顔をして目を閉じていた










「名前…」








初めてではないが…



まるであの時を思い出すような



名前の表情…




















そのときもこうして…










あれは小学生の時…









名前は何でもよくできる子だった







特に勉強、運動は群を抜いていて

みんなの人気者だった







だけどある時






理解が早く、何でも卒なくこなせる名前…


クラスメイト達は好奇心で


名前にその当時ではかなり難しい


高校受験レベルの問題集を持ってきて


全部解いてみて、とせがんだんだ


名前はプレッシャーに弱く断れない性格だ…


解き方を見ながらスラスラと問題を解く名前に上がる歓声








全部解き終えたところで名前は、倒れた







オーバーヒートしたんだ


















ああ、思い出した…




私は名前の倒れたところしか見ていないから

今の流れは後で友達に聞いた話…







名前が倒れた直後に、

ちょうど教室に戻ってきた私は

クラスメイトに怒ったんだっけ…













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