main...短編
□君の髪の毛
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(同棲している設定です)
「お前の髪の毛って綺麗だよなー」
彼氏の大輝が私の髪の毛をいじりながら言う。
「どうしたの、急に」
「いや、別に。なんか今思った。濡れてるけど」
「変な大輝。髪の毛乾かすから手どけてね。」
ドライヤーを持って大輝に言う。
お風呂あがりだから髪の毛はびしょびしょ。乾かさないで寝ると、髪の毛に変な形がついちゃう。
でも、大輝は私の髪の毛を離そうとしない。
「貸せ」
「え?」
「俺が乾かしてやる。貸してみろ」
私に向かって手を出す大輝。
不思議に思いながらも、その手にドライヤーを乗せて渡した。
カチッとボタンを押すと、ブオーンと熱風が出る。
手ぐしでとかしながら熱風を髪の毛にあてる。
「熱くないか?」
「うん、大丈夫ー。どうしたの?急に髪の毛乾かしてくれるなんて。」
「別に。ただの気分。お前の髪の毛触りたくなっただけ。」
変な大輝。
いつもは、乾かさなくていいんじゃね、それよりヤろーぜ、なんてエロ発言するくせに。