main...短編

□君の髪の毛
1ページ/3ページ


(同棲している設定です)

「お前の髪の毛って綺麗だよなー」

彼氏の大輝が私の髪の毛をいじりながら言う。

「どうしたの、急に」
「いや、別に。なんか今思った。濡れてるけど」
「変な大輝。髪の毛乾かすから手どけてね。」

ドライヤーを持って大輝に言う。
お風呂あがりだから髪の毛はびしょびしょ。乾かさないで寝ると、髪の毛に変な形がついちゃう。
でも、大輝は私の髪の毛を離そうとしない。

「貸せ」
「え?」
「俺が乾かしてやる。貸してみろ」

私に向かって手を出す大輝。
不思議に思いながらも、その手にドライヤーを乗せて渡した。

カチッとボタンを押すと、ブオーンと熱風が出る。
手ぐしでとかしながら熱風を髪の毛にあてる。

「熱くないか?」
「うん、大丈夫ー。どうしたの?急に髪の毛乾かしてくれるなんて。」
「別に。ただの気分。お前の髪の毛触りたくなっただけ。」

変な大輝。
いつもは、乾かさなくていいんじゃね、それよりヤろーぜ、なんてエロ発言するくせに。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ