奇跡

□キセキでクリスマス
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青桜のクリスマス




「…どうですか?」

不安そうな顔をしながらお盆で顔を隠す桜井。
そんな桜井の目の前にいるのは、モグモグと桜井の作ったケーキを頬張る青峰の姿が。

「いつもながらに、んーまい。」

グッジョブと言いたげに親指を立てる青峰にホッとした桜井。

 今日はクリスマスだ。いつもなら青峰の家に行くのだが、今日は桜井の家でお家デートである。

 桜井は、青峰が訪れると聞いて張り切ってクリスマスケーキを作ったのだ。

 …自分が作った料理を美味しいと言ってくれた青峰がとてもいとおしく感じて…。

「…良?」

 気づけば体が勝手に動いて青峰を横から抱きしめていた。

「あ、あのッ…あ、ありがとうございます食べてくれて…。
青峰さんが美味しいって言ってくれてとても嬉しいですッ…」

言っている途中で我に返り真っ赤になったが、それでも言いたかった感謝の言葉をしどろもどろに伝えた。
その間青峰は身動きもせずジッと
話を聞いていた。

「…、あ、あの…?」

 あまりに反応が無さすぎてチラッと青峰の顔を見た。

「…あーくそ、こっち見んな」

「えっ…」

桜井の目が驚いて丸くなると同時にフイッと顔を背けた青峰。その耳はほんのり赤く染まっていて…。

「…んなもん、いつも旨いって思ってんだよこっちは。」

 と呟いては桜井の背中に手を回しギューと力強く抱き締めた。
 いつもの野獣な青峰さんも好きだけどこんな青峰さんも好きだなと思う桜井であった。
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