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□理由ぐれェ言いやがれ!!!
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笠松幸男side
―――…最近、行為をしなくなった。
「…――ん…ッふ…」
思春期ならではの行為はいつしか
自慰をして己を慰めるようになった。
黄瀬が苦笑いをよくするように
なってから行為をしない、できない。
始めは納得してノリ気じゃないのか
と思っていたがだんだん避けられる
ようになって…今ではこのザマだ…。
「ぁ……ッあ、」
ティッシュを何枚か取ると
そのまま虚しく欲を吐き出した…。
「……はぁッ…」
頭によぎるのは良いことよりも
悪いことばかり…。
黄瀬は俺と距離を置いているのは
確かで…、会ってもソワソワして
用がなくなるとすぐいなくなる…。
「ッ……くそッ…」
感情が渦巻きどうしようもなくなって
俺は枕を濡らしながら眠った―――。
(俺だけ、好きなのか?)