773dream
□冬の朝
1ページ/33ページ
1.朝まだき
愛はいつでも
誰にとっても
優しいものだとは思っていない。
あたしたちの関係は、
あたしが、
りさが、
背負うものだ。
あの雨の夜
あたしは彼女を後部座席に乗せたまま車を走らせた。
部屋へ戻り
りさに先にシャワーを使わせてる間に
温かいココアを準備した。
出て来た彼女に差し出し、自分もシャワーへ向かった。
あたしが出て来た時には
りさはあたしのベットで
疲れ切った子供のように…眠っていた。
その顔を見ながら
あたしは考えた。
りさはほんとうは…迎えに来て欲しかったのか
それとも…欲しくなかったのか。