わがままなハムスター(女夢主)

□ホテルにて 〜part1〜
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ホテルについた途端に
疲れのせいか
すぐに変身が
解けてしまった。

夕食はバイキングだった為ママが

「あなたは寝てていいわよ。
大変だったわね」

と持ってきたキャリーケースに
あたしを
入れてくれた。

そこには餌がたくさんあったし、
いつもと違う移動用キャリーだけど
ハムスターの匂いがしたので
あたしはそこで
安心して眠ってしまった。

何か騒々しい音に目が覚める。

気づいたら皆の
笑い声が聞こえてきた。
またあたしをのけ者にして!!

あたしはがさごそ音を立てて
強志を呼んだ。

「なんだ、起きてたのかよ」

強志はみんなの所へ
あたしを連れて行ってくれた。

皆、神経衰弱をして
楽しそうに遊んでいた。

強志の番だぞとパパが言っている。

あたしは最初それを見ていた。
強志は一枚開く。

数字の4だ。

あたしは強志が当たらないように
4の場所へ走ってカードが取れないよう
伏せの姿勢をして
強志の番にだけ妨害をする。

「お前どけよ!」

と強志がどかした時に
偶然カードが開いた。

当たっている。

「お、ラッキー!」

「強志、凄いじゃん!」

あたしは悔しいので強志がカードを
めくるたびに威嚇したり、
噛んだりして妨害をした。

そのたびに強志はあたしをどかし
現在、強志はダントツ1位。

「いつも取れない強志がなんで!?」

と皆驚いている。

結果トランプ大会はあたしの妨害は
大失敗。強志は1位になってしまった。

良く考えたらあたしが強志に
教えていたから取れたのだ。

強志は

「お前のお蔭で場所が
分かったよ。ありがとうな」

とあたしを
撫でようとする。

あたしは頭にきたので
差し出された手に思いっきし
噛みついてやった。

「ママ〜!コイツ噛んだ〜!」

と泣きながらママのもとへ行く強志。
強志の手にはくっきりと
歯形がついている。

「そんな事で泣かないの」

とママに怒られている。


いつもビリの強志が1位だったから
面白くなかったみたいだ。

あたしはお姉ちゃん達に
良くやったと褒められた。

「さぁ、明日も早いし皆寝ましょう」

とママが言うのでみんなそれぞれ
自分のお布団に入った。
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