短編集
□誕生日、おめでとう。
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《マルコ視点》
「エース、誕生日おめでとうよい」
「おめでと、エース!俺特製バースデーケーキだ!!」
「おう…。ありがと…」
今日は我らの末っ子、エースの誕生日だ。
しかし何故か当の本人は、あきらかに元気がない。
「ど、どうしたんだよ。」
「…なぁ。ウィル、知らね?」
「ウィルかよい?」
ウィルはエースの恋人だ。
エースにベタ惚れで、端から見るとラブラブ過ぎて口から砂を吐きそうな位だ。
そんな、ウィルが来てない…?
「え、お前の所に来てねぇの?」
「来てねぇから聞いてんだろ。」
「そういや、朝から見てないよい」
「そっか…」
どんどんエースの機嫌が悪くなる。
こりゃ、ウィルじゃないと治んないねい…。
「…部屋に戻る」
「お、おう…」
「見つけたらエースの部屋に行くように言っとくよい」
「ん…」
あーあ。
ネガティブになってるよい…
あぁ、もう!早く帰ってこい、ウィル…!