短編集
□名前を呼んでよ
1ページ/3ページ
『エース、起きてる…?』
「んー…」
『腰、どう?痛くない?』
「んー…」
…返事が同じだ。もしかして…
『…眠い?』
「ん」
今度は、返事が短かった。
『そっか。おやすみ、エース。』
俺は、エースの額に優しくキスをする。
「…なァ、ウィル。」
『ん?どうしたの?』
「名前、呼んでー」
急になにを言い出すんだろう。
まぁ、可愛い恋人の簡単な願いだ。叶えない訳がない。
『? エース』
「…もっと」
『エース、エース』
「ヤってる時みたいなのがいい…」
ヤってる時って…。熱っぽくってことか?
声を低くして甘い声で囁く。
『 エース 』
「っ!」
ピクリと肩を揺らしたエース。
体をこっちへ向けて抱きついてくる。
「…ウィルの所為で目ェ覚めた。」
『えー、エースが言えって言ったんでしょ?』
「そーだけどさァ…」
少し、顔が赤い。
ほんとに、俺の恋人は可愛いなぁ。