そこに光がなくても、

□初めての泊まり
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貴女side


聞く話ではアルミンもエレンの家に泊まるらしい。

ご飯を食べて、お風呂も入って今はエレンの部屋にいる。


エレ「モナヤは、なんで調査兵団に入ったんだ?」

「食べられたんだ…お母さんとお父さんが。」

アル「た、食べられたって…巨人に…??」

「ううん。犬だよ、野良犬。飢えた獣だったよ。それでお母さんからの最後の約束、巨人を全滅させろ、って。」

本当は全滅じゃなくて駆逐だけどね。

アル「そっか。なんか、ごめんね?」

「ううん。大丈夫!」

エレ「俺も、調査兵団になりたいんだ!!」

エレンが前々から調査兵団になりたがっている、というのはカルラさんたちから聞いていた。

「なんで??」

エレ「だって、かっこいいじゃん!!人の為に戦うんだろ?」

そうか。この子達はまだ知らない。

この世の全てを。


エレ「それにさぁ…壁の中に囲まれてのうのうと生きてる人類は家畜も同然だと思うんだよ。」


私も。

エレ「このまま壁の中で一生を過ごすのも悪くないけどさ。どうせならもっと広いとこ見て見たいよな。この壁を越えたらどんなのがあるのか見てみたいしよ。」


アル「もーエレンったらそればっかり…」

「でも、エレンの言ってることは間違ってはないと思う。」

エレ「だよな!」

アル「こんな話、憲兵団に聞かれたら捕まっちゃうよ(*_*)」


エレ「そういえば、なんで憲兵団は壁の外のことについて調べたり話したりしたら捕まえてくるんだ?」

「うーん…わからない。それ、私もずっと気になってるんだけどねぇ。昔、抗夫っていうのが壁について調べて、それっきり行方不明になったのを聞いたことあるよ。」


エレ「なんだ、それ」

「抗夫が壁について調べたくって、まず壁は地面のどこまで続いてるのか穴を掘って確かめたんだって。でも、結局奥深くまで掘ったんだけど、硬いものがあたっただけで壁の根っこまで辿り着けなかったらしい。」

アル「それってつまり、壁の根っこは無限に続いてるってこと??」

「…わからない。それで抗夫は友人に酒屋で壁の話をしたんだって。そしたら、その友人は[こんな話、憲兵に聞かれたら捕まるぞ、もぅ話すのはやめとけ]みたいなこといってその話は一旦なくなったらしい。でも、その翌日抗夫は行方不明になった。」

エレ「それ、怖い話か??」

「違うよ^ ^でね、二週間、三週間たっても帰ってこない抗夫に友人は気になって憲兵に相談したらしい。」

アル「で、どうなったの??」


「その翌日、憲兵団含め駐屯兵団がその行方不明になった抗夫を街中…いや、壁の中全体を、探したんたんだって。でも、見つからなかったらしい。壁の周りには穴もなくて、壁の外へ逃げた可能性はないと判断された。でも、しばらく経った後、その友人も行方不明になったんだって。」


アル「こ、怖いね…(>_<)」

エレ「怖い話じゃんか!!」

「ごめん、ごめん^ ^そんなつもりはなかったんだけどな(゚o゚;;」

アル「でも…もしかしたらその人
、巨人になってるかもね…」

「え。」

アル「いや、そんなに本気にしないで!!ただ、単に突発的に言っただけだから。ね?」

「そっか…」

アル「っていうか。エレン、寝ちゃってるね…」

本当だ。多分長い話で疲れたんだろう。

「私達も、寝よっか!」

アル「そうだね!!」

「おやすみ、アルミン^ ^」

アル「おやすみ、モナヤ^ ^」

電気を消して寝ようとした。

今日は色々なことがあったな…
エレンとアルミンに出会って。

グリシャさんとカルラさんに再開して。

忘れかけてたものも、取り戻せた。


アル「モナヤ…もうちょっと、くっついていい??」


今日のことを振り返ってたらアルミンがなるべく小さい声で言ってきた。

「うん、いいよ。おいで?」

ぎゅー))

私は真ん中で右にエレン、左にアルミンだったからアルミンに抱きつく感じで寝た。

アル「ありがとぉ…」

それだけ言うとアルミンはすぐに寝ちゃった。

エレンは大の字で寝てるものだから近寄れない。

それどころか、3人で一つの布団に寝てるからエレンのところの布団が少しはだけて、寒い…

だから私はアルミンを抱きかかえながらエレンに布団を被せて、寝た。
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