ダンガンロンパ
□CHAPTER 01
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誰かを殺した生徒だけがここから出られる…
みんなの醸し出す雰囲気…
この状態と様子からして、完全に彼らの思考と体はその言葉に絡め取られていた
そう、雰囲気からしてみんなからは恐怖と不安が伝わってくる
その漂う濁った重い空気が、容赦なく私達の頭や肩にのしかかる
そんな重苦しい空気…
それを打ち破ったのは…彼女の無愛想な一言だった
霧「それで、これからどうする気?」
霧切さんの声は透き通って凛として響く
霧「このまま…ずっと、にらめっこしている気?」
その響きの中に隠し持たれたトゲが、その場に居る全員にむけられていた…
だけど、そのトゲが重い空気から脱出するきっかけとなったのは確かだ
石「そうだな…確かにそうだ…」
さっきまで真っ青な顔をしていた石丸くんが一番最初に会った時と同じような…堂々たる風紀委員の顔になった
石「怖かろうと不安だろうと、歩を進めなければならぬ時がある!…そんな簡単な事を忘れるなんて…。僕は自分が情けない…許せない…」
ーーと思ったら何だかまた青い顔をして…悔んでいる様な表情になって…
石「誰か殴ってくれないか!僕は自分が許せないんだ!頼むから誰か僕を殴ってくれッ!!」
またまた清々しいほどの熱い彼に戻った
…何て言うか…忙しい人だな…
石丸くんが「殴ってくれ」「殴ってくれ」を連発している中、大和田くんはさっきよりか幾分かマシな表情で行動を開始しようとしていた
大和「騒いでるヒマがあんなら、さっさと体を動かせや…」
他の面子も、さっきよりは軽い雰囲気の中で発言している
山「しかし、具体的にはどんなミッションを…?」
桑「バァカ!逃げ道を探すに決まってんじゃん!」
江「ついでに、あのふざけたヌイグルミ操ってるヤツを見つけて、袋叩きっしょ」
…うん。大丈夫そうだ。みんな軽くじゃれあってるイメージ
そんな中、不二咲さんから提案があった
不「…でもさぁ、その前に、電子生徒手帳っていうのを見ておこうよぉ…」
『いいね、不二咲さん!…みんな、チェックしよう!動き回る前に、モノクマが言ってた校則≠確認しておいた方がいいだろうし』
…不二咲さん、おどおどしてる感じがあったから大丈夫かなてって思ってたりもしたけど…
意外と自分から声をかける人だったんだね…
こういう場面で声を出せない人は出せないからなぁ…
セ「ルールも知らずに行動して、さっきの様にドカンとなってしまったら困りますものね」
大和「チッ」
江「じゃあ、さっそく、その校則ってのを確認しよっか…」
手に握っている電子生徒手帳を起動させる
と、最初に、私の名前が浮かび上がった
鷹爪黒羽
モノクマの言った通り、ここには、持ち主本人の名前が表示されるみたいだ
その後、表示されたメニュー画面の中から、校則≠フアイコンを選択すると…
画面上に浮かび上がる箇条書きの文章…これが校則=c
つまり、私達に課せられたルール…
1,生徒達はこの学園内だけで共同生活を行いましょう。共同生活の期限はありません
2,夜10時から朝7時までを夜時間≠ニします。夜時間は立ち入り禁止区域があるので注意しましょう
3,就寝は寄宿舎エリアに設けられた個室でのみ可能です。他の部屋での故意の就寝は居眠りとみなし罰します
4,希望ヶ峰学園について調べるのは自由です。特に行動に制限は課せられません
5,学園長ことモノクマへの暴力を禁じます。監視カメラの破壊を禁じます
6,仲間の誰かを殺したクロは卒業≠ニなりますが、自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません
7,なお、校則は順次増えていく場合があります
『これって…』
さすがに私も苦い顔をするしかなかった。他の人も同じような顔をしてる
『…つまり、モノクマにとって都合が悪い事があれば校則追加して行動に制限がかけられる…ってことだよね…』
そんなことされては…困るんだけども
大和「ざけんな、何が校則だ!そんなモンに支配されてたまっかよ!」
怒鳴り散らす大和田くんにセレスさんは相変わらずの表情で居る
セ「でしたら、校則など気にせず行動してみたらいかがですか?わたくしとしても、校則を破った場合、どうなるのか知りたいところですし…」
片手を口元にあてて、綺麗に笑っている…
山「しかし…そんな事になれば、大和田紋土殿は、残機ゼロ状態に…」
大和「……………。オレはなぁ…ガキん時から、兄貴にしつけーくらいに言われて育ったんだよ。男の約束≠ヘ死んでも守れってよぉ…」
江「…で?」
え、江ノ島さん…。なにもそんな「はぁ?何なの??」的な顔するのをやめてほしいんですがっ
大和「オレには、まだ守りきれてねー約束があんだ…。だから…、ここで死ぬ訳にゃいかねーんだよッ!!」
セ「よくわかりませんが、取り合えず、校則は守るという事でよろしいですね?」
大和「…ん?あぁ…そうなるかな…」
…正直、ほっとした
またさっき見たいな爆発が起きたらって…思ってたから
『…ふぅ』
軽く息を吐く
舞「あの…ちょといいですか…?」
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