アイドル2

□ツキプロファンタジートリップ2
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ある日突然。
俺達は生まれ変わった。
大体俺が10歳程度か。

「シーキ。魚釣れた?」
「全く。」
「もう…」
「翼と大は?」
「誰かさんが釣ってないから潜ったよ。」
「…」

同じく、生まれ変わった里津花、翼、大。
俺が10歳という事は、里津花は9歳で翼は7歳、大が6歳頃だ。

この世界はたまにこうして「異世界」から人間が生まれ変わって、子供の姿で来る事があるそうだ。
俺達が揃って現れたこの村は森の中のエルフ達の村。
さして恐れられる事も何もなく。
家まで用意された。

「どうだ?首尾は。」
「…全然だ。」
「だから翼と大が潜っちゃいました。」
「ははは!それは仕方ないな!」

ここの人達に生きる術を教えて貰っている。
あまり村から出ると魔物がいる為、村からはまだ出れないが、魔法なるものもあり、それも勉強中…なんだが…

「あ、モス。…ファイア!」
「キャ!!」
「命中。」
「お前は魔術が上手いな…」
「ふふっ楽しいよ?」
「…」
「シキとダイは魔力があるのに何故魔術が出来ないのか…」
「くっ…」
「適性、何じゃない?」

くっ…だが
練習はきちんとしている。
出来なくはない!弱いだけだ!!
ん?そうなると…

「里津花の威力がおかしいだけだな。」
「酷いな…」
「まぁリッカは大魔術師を目指せる資質だな。だが武器も素晴らしいぞ。」
「ありがとうございます。」

適材適所だな。
翼はバランスがいいそうだ。
無駄に才能ある所がアイツらしい。

「ふふっ…あ、引いてる。」
「漸くか!」

と、大物の予感のこの引きを邪魔する村人達のざわつき。
なんだ?

「ん?どうしたんだ?」
「大長老様が世界樹に産まれた御子様を保護されて来たんだ!」
「何!?それは本当か!?」
「ああ!今朝方の魔力風はやはり御子様の御誕生のものだったみたいだ!」

御子様?

村人達に付いて行ってみれば、小さな女の子。
3歳位か?
不安そうにしている。

「…不思議な光景。」
「ん?」
「ここのエルフ達は殆どが大人で、子供っていうと俺達位だから…」
「ああ、それより小さな子供は不自然な気もするな。」

だが、一人で心細いだろう。
とりあえず彼女は大長老の家で身の回りを整えるそう。
後で見に行こう。
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