アイドル２
□SolidS翼
2ﾍﾟｰｼﾞ/17ﾍﾟｰｼﾞ
「ったく、もー…水華男運悪すぎ。」
「いつも面目無い…」
思えば。
付き合って浮気されて、別れる。
キス以上なんてした事もない。
その度に翼くんには迷惑を掛けてるなぁ。
「あれ？翼？」
「ん？あらー？里津花にダーリンじゃないの。」
「偶然っすね。」
「ああ。」
「誰かさんを連れ出す事に成功したからね。」
「すまん…」
「こもりすぎー。あ、水華。知ってるだろーけど、皆でSolidSね！」
「あ、うん。こんにちは。」
「「あ、こんにちは。…どちら？」」
「翼の一番古い付き合いの被害者。」
「幼馴染み！！」
「幼稚園の頃から翼の我が儘に耐えてきてた強者。」
「大ちゃんひどい！！水華ー、大ちゃん日に日にひどいんだよー？」
「あらまぁ…よしよし。翼くんはこんなに良いお兄さんなのにねぇ？」
「でっしょー？」
「「…」」
「およそ出会った頃からこんなんです。」
翼くんだしね。
ナデナデしてあげる。
「でも…同じ幼稚園じゃねえのに出会うもん？」
「水華の親父さん、俺の親父の部下。同い年だからって会わされたんだよな。」
「「え。」」
「副社長なの。」
「ふふっお家も意外と近いのよねぇ。」
「な。」
「こんな虫も無理なヤローに付いてこれるな、と。」
「うっうるさいなぁ…」
「ふふっそう？苦手でも助けようとはしてくれるよ？」
「そうか？」
と。
「「きゃーーーっ」」
「ぎゃっ虫！！」
「あらぁ。」
「しかもデケェ…」
「志季っ」
「ったく…」
まぁ大きい蛾。
昼でも飛ぶのねぇ。
「あ、相変わらずっすね…」
「っ！！…ーーーーーっ！！！」
「「え。」」
「ひぃぃぃぃっ」
あら。
ぺいって…頑張ったねぇ。
「水っ水ーーっ」
「…翼が蛾を叩いた…」
「しかも手で…」
「…」
「水華っ俺っ頑張ったっ！！」
「ふふっ偉いねぇ。」
「むふっ」
「…ま、これは水華先輩いる時だけのアレなんで。」
「「おお…」」
ナデナデしてあげる。