婚活?

□蒼井君と仲良くしよう!
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お金が無いと分かれば。

「(お腹空いた…どうしよう…帰るの…どうしよう…)」

本当にどうしよう…
とりあえず住み込みで事情分かってくれる所で働くか…

「あの…」
「あ、すいません…まだお礼も言わないで…」
「あ、いえ。それは大丈夫です。けど霧澤さんは?」
「…」

大丈夫ですと言い難い状況である。

「えっと、ホテルとかは…」
「まだ…」
「ええ!?」
「ホテルの予約忘れてて…格安で泊まれる所探そうって思ってたんで…」
「そうだったんですか…」

と、不意に。

「…」
「お腹、空いてるんですか?」
「そうですね…お昼軽くしか食べて無かったもので…」
「…」

本当にどうしようか。

「あっ!」
「?」
「なら、僕の家に来てください!」

はっ!?

「い、いやいや!そんな事出来ませんよ!?」

そもそも、柳川とか名乗ってるけどあなた蒼井翔太君でしょう!!

「…」

と、止まったし…

「うん。僕、蒼井翔太ですね。」

いや、あっけらかんと言うものでも…

「だけど!困ってる人を放っておけませんし!もう遅いし
!」

確かにさっき交番で時計見たら9時だったけどね!

「お金無いなら尚更っ!さ、行きましょう!」

ガシッと手を握られ歩かれる。
っておおおおい!!
可愛いと評判でも男の人で、なす術なく私は連行されました。
助けは助けだが…

「(ちょっと震えてる…そんなに寒くないのに。)」

何度も言いますが寒いです。
ん?

「あのー。」
「?」
「あのタクシー、さっきから付いて来ません?」
「っ!?また!?」
「ってうわ!?」

走られれば当然私も走らなければならず。
余計な体力を使ったのはいうまでもない。
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