□仮
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「(ここ…か。いや、どうしよう…相手は中学生なのに…緊張してきた!!!)」

はい、鳥海浩輔です。
今日は初めてパートナーに会うとのことで、指定された場所に来ました。
入口でテンパってます。

「…あの、すみません。」
「はっはい!って…(小学生?いや今日日曜日だし当たり前か。)」
「あの…」
「…え、あ。ごめんねぇ。お兄さん邪魔だよねー。はい。どうぞ。」
「え…」
「お先にどうぞ。」

ペコリと頭を下げていく女の子。
例え小学生でも女の子は大事にしてあげないとね!
いや、小学生は流石に守備範囲じゃないけどな。
しっかし小さいなぁ…
いやいや、俺も早く待ち合わせの席にいないとね。
いい大人が遅刻とかそんなの見せらんねぇし。

「あ、鳥海さん!こちらです!」
「あ、はい!すみません遅れましたか?」
「いえいえ、大丈夫ですよ。ただ東京は僕達も初めてで…まぁちょっとした観光気分ですよ。」
「へぇ……!?」
「…」
「あ、御紹介しますね。こちら霧澤水華さんです。」
「…こんにちは…」
「こ、こんにちは…」

衝撃だった。
さっき顔を合わせた小学生がそこにいた
から。
ん?
待てよ…?
確かパートナーは中1って…

「大阪から1人で大丈夫だった?子供料金?」
「…テレポートあるから別に新幹線いらない。」

マジで!?

「…霧澤水華です…」
「と、鳥海浩輔…です…」

俺はこの時。
彼女の身長の低さに衝撃と、そして先行き不安に見舞われていた。

「あ、この度のエントリーとパートナー決定で一応お二人には専用宿舎が用意されましたので、大会まではこちらに。お仕事の調整もこちらで随時行っていきますので。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
「えーと。これがマネージャーさんとお話しさせていただいて、組みました予定表です。」
「ありがとうございます。」

あー…やっぱり仕事減ってるなぁ…
折角新しいやつのオーディション受けたのにな。
で、気になること。
水華ちゃんの予定には学校とか授業なんて言葉は一つも無いということ。
どういう事だ?

「水華さんは月1…毎月の月末に全科目テストを受けていただきます。その結果で一番点の低いものの補習…こちらで選びました先生の授業を受けていただきます。まず来月は全教科を学んで、ですね。」

「…分かりました。」

…学生さんの方が大変だな…
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