新世界

□ファンタジー的な?仮
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世界は魔法で満ち溢れている。

だからその言葉と行動には責任を持たなければならない。

「…来た。」
「全く…これだけの為に来たのか?」
「だって見たいし。」
「まぁ…確かにな。」

それでも、そんな事を考える人なんてもう少ないけれど。

「それで?逆さ津波の人魚の涙を見に来ただけなのか?」
「うん。旅なんてもう出来ないだろうし。」
「来月からはお前も高校生だな。」
「もう行きたくないんだけど…」
「そう言うな。ほれ、そろそろ行かぬと間に合わず特大の雷だぞ?」
「…うん。」

この時期にしか見れない人魚族のイベントを見て。

「…」
「?なに?」
「あげるわ。」
「なんで?」
「神話無き女神に、感謝の贈り物よ。」
「…別に…」
「良いでは無いか。」
「人魚の涙は魔除けよ。」
「…真珠とアクアマリンの置物?」
「なかなか良いものを贈られたな?」
「綺麗…ありがと。」
「良いのよ。再び世界に息づく事が出来るのだもの。」

ま、私がした事なんて知れてるけど。

「スノードームみたい。」
「うむ。海の世界ならではの装飾であるな。」
「龍はない
の?」
「あれば窖で生活せんわ。」

昔々、魔法を取り上げられた人間界は突如蘇った悪の化身に滅びる一歩手前まで追い込まれた。
私はただ死には嫌だったから、今は小さくなってる真っ黒な龍と契約して戦っただけ。
まぁ自分でもびっくりな人生だけど。

今はいつアイツが蘇っても良いように神も魔王も、そして滅んでいった種族達も存在し、そして一つの世界に住んでる。

「ティアマト?具合は大丈夫なの?」
「うむ。完全な神龍として確定してしまったからな。」
「…ニアラもアニマもどうしてティアマトを生かしたんだろうね?」
「さあな。」

もうそれは永遠に分からない事だけど。
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