異世界渡航

□一
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『ようこそ、新たなる世界へ。』

そう言われて、ふと見回してみると色んな人がいた。

『あなた達は適合者。故に我等の創った新たなる世界へと誘いましょう。』

また別の声が。
すると自分も含めた皆が体が縮んでいく。
いや、そうじゃない人も居るけど、それは「親」だからだろう。

『そしてあなた達は更に区分けされ、同じ集落に住むことになります。理由はすぐに分かりますよ。』

それに首を傾げていると、眩しい光りに包まれた。
目を開けれるようになって、見れば。
森の中だった。

『ようこそ。僕の縄張りへ。』
「縄張り?」
『そ。縄張り。それぞれの…ま、言っちゃえば神様だけど。それぞれに与えられた土地ってのがあるんだ。僕のはここ。そして君達が僕の縄張りに入る事が出来た人間達。』
「入る事が出来た?どうして?」
『うん、君達が僕の設定した基準を満たしたから、だよ。』
「基準を?その基準とは?」
『僕の設定した基準値はね。僕が望む能力を持ってること。君達は全員その能力を持つことが出来た人達だよ。』
「能力?」
『うん、結構居たことに僕自身が驚いてるよ。なんせいないかもって思ってたしね。君達ここに来るときに能力が貰えるって聞か
なかった?』
「聞いたわ。」
「でもどんな、とは…」
『貰ってのお楽しみなんだって。その中でそれぞれの神様が自分の土地に望む能力や性質の人間が集められる。それがさっき言った基準値。』
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