内緒の時間

□異世界トリップ
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在り来りな異世界トリップ。
でも実際に巻き込まれてしまったら、どうすればいいか。
しかも弱いと別室送り。
答え。

さっさと城を出るに限る!

そもそもなんで異世界の召喚は教会とかじゃなくお城のお姫様なんだろうね?
おかしいよね、神の声を聞くのは教会なのに。

「ありがとうございましたー。」
「「…」」

私、霧澤水華。
16歳。
高校1年生。
今異世界に召喚され、勇者チームにも入れなかったので外に飛び出します!

召喚される時、女神様の所にいたんだよね。
で。

「霧澤さんの適正は?踊り子と双剣士と魔術師。速水君は?」
「俺は剣士と拳闘士、騎士だね。」
「で、近衛君が…」
「錬金術士に回復術士。」
「沙々羅さんは?」
「えっと…鍛冶師…」

バランスは良いよね。
ていうか沙々羅さんと近衛君適正反対では。
実はここに来る直前、この四人だけは女神様の元に少しだけ長くいたんだ。

◇◇◇
皆が行って。

「あら?あなた達は…」
「すみません、俺たち聞きたい事があります。」
「はい、なんでしょう。」
「全員が勇者にはなれませんよね?」
「そうですね。」

実はここにいる4人、ラノベとかそういうの好きなんだ。
本屋で最新刊買おうとかち合ったんだよね。
速水君はそこそこイケメン。
他にもイケメンが5人いる中で親しみ易い方だ。
近衛君もまぁイケメン。
が、更にイケメンて存在するんだよね。
まぁ、沙々羅さんもメガネのおカッパに常に大人しい部類だけどちゃんと話せば可愛い子だよ。
私?
私はどうかな?
自分の評価は自分ではしにくいよね。

で、流行りを押さえた私達は召喚されたとしても勇者ではない。
そもそものスペックがメインとは違うからね。

「僕達は彼等よりは劣るのは自覚しています。だからこそ、勇者ではなく一冒険者として世界を旅したい。」
「けど、召喚者ってなら予め自分の適正とか知っときたいんだよ。」
「自分でレベルアップしたいからステータスは弄らなくても良いんだけど…」
「スキルとか取りやすくなれば嬉しい…です。」
「あらぁ…ふふっなるほど。」

だって召喚された勇者なんて囲われて見方が偏るよね。
私はそんなのしたくないし。

「良いでしょう。あなた達は良い素質があるわね。願いを聞き届けてあげるわ。」

◇◇◇
と、こうして召喚に至った。
どうやら隠蔽工作されているようで、ステータスの大部分は読み上げられたものと数値が違っていた。
で、城の人に厄介になるのもー…とか言って出てきた。

恐らくこの隠蔽工作はある程度しないと取れないんだろう。

「やる事は?」
「んなもんひとつっきゃねぇだろ!」
「装備揃えて!」
「ギルド登録!」

幸い、お金は国王の指示で一人5万クルス(ここの通貨)を貰っている。
歩きながら見た物価はそう高くない。
となると初期装備揃えるしかないよね!
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