アイドル2

□転スラ
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私は普通だった。

数週間前、ひったくり強盗に殺された人がいて、怖いなぁ…
とは、思った。
でも別次元の話と思っていた。


今、私は死にそうだ。

「血…出ると…寒い…」
『スキル冷感耐性を取得しました。』
「傷口…熱い…」
『熱感耐性を取得しました。』

さっきからなんか聞こえるけど…誰かまた連れてこられたのかな…
ああ、こんな事ならもっと真面目にしとくんだった。


ちゃんと恋もしたかったな。
生まれ変わっても女の子でいたいな。
ああ、それなら魔法をバンバン使える魔法使いが良いなぁ…
自然の力を操るのも面白そう。

『エクストラスキル自然属性行使を取得しました。』

どうせならとっても強くて可愛い女の子になりたいね。
でも人の形が良いなぁ。

「ちゃんと…勉強しとくんだったな…」
『スキル超学習を取得しました。』
「あぁ、今度は鑑定とか出来るようになろう…おばあちゃんが偽物の置物つかまされたし…」
『ユニークスキル鑑定を取得しました。』
「出来るなら…超能力とかも使えたらなぁ…」
『ユニークスキル念力、ユニークスキル瞬間移動を取得、念力、
重力の取得により、スキル飛行を取得しました。』

なんだろうこの声…
天使?悪魔?どっちでもいい…どうせ死ぬんだ。
どうしてこの世界には回復魔法がないのかな?
そしたらここから簡単に逃げられて死ぬ事も無かった筈なのに…
ああ、ゲームのデータ…雷でも落ちるか凍ってしまわないかな…折角薬師ジョブでなんでも薬作れる様になったのに…

『スキル雷、スキル氷結を取得しました。言葉を聞き届けました。スキル回復魔術及び自然回復取得。スキル調合取得。統合しユニークスキル回復士取得。』

ああ、もう…でも最後でも幻聴でも…死ぬ時に何か聞こえてるのは…寂しくないも、んだ、ね…

『…』
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