アイドル2

□SolidS里津花相手
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私には一つだけ自慢があるんです。

「む?むーーーん?」

今。
私は東京で迷っています。

「あれー?」

おかしい。
地図はちゃんと見てますのに!!

「おのれ…」
『さあ、あなたも超能力者!』
「…」
「凄いよねぇ。」
「な。」

そうでも無いかな。

私霧澤水華。
来年度より、正式に学園都市から出ます。
まあ色々あって、学校は全壊してるし、進路希望の学校も復興の目処が立ってません。
ので、進路希望に合う外の学校に戻ります。
で、もう入試は終わってますので、編入試験を受けるためと、土地把握の為にさ迷ってます。
おう、これはお家にも帰れない予感があるぞ。
いや、帰れると言えば帰れるけど。

「ぬーーーーん?」
「…地図を回すから、分からなくなるんだよ?」
「ぬあ!!これは今回しただけで毎回回して見てる訳では!!…む?」
「ふふっ偶然だねぇ。また迷子かな?」

おう!

「里津花君っ」
「…迷子だね。」
「いや、おい?」
「…あ、ツバサだ。」
「へ?あ、どうも?」
「こらこら。翼、紹介するね。産まれた時から成長を見守って来た水華
。」
「む。六歳からは見守られてはないのだよ!!」
「見守って来た。」
「むーーーー!!」
「あ、えーと?つまり?」
「んー…位置的には幼馴染み、になるかな?お隣さんなんだぁ。」
「へぇ!」
「水華ってば方向音痴でね?」
「違うのだよ!!」
「学園都市も案内してあげる、って言って迷ったしね?」
「あれは迷ってないのだよ!!大きな回り道だったのだよ!!」
「…」
「うぐっ…」
「…でも目的地に辿り着いて無いね?」
「うぐぁ!!里津花君が意地悪なのだよ!!」
「ふふっ」
「あー、なるほど。って学園都市?」
「うん。学園都市に行った…んだけど…学校壊れちゃったって?」
「そーなの。だから外に戻る事になったの。お家も学校に近い所なの。この住所。」
「「…」」

む。

「水華。」
「はい。」
「それ、さっきから通り過ぎてるよ?」
「はぅあ!?」
「完璧に迷ってた訳でもないんだな。」
「はぁー…お家に入れる…じゃなかった。編入試験だよ。」
「そっちが大事だね。」
「んじゃ行こっか。」

偶然にも里津花君に出会えたのは良かったのだよ!!
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