アイドル2

□ツキプロ×超電磁砲×文スト
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「…」

その日、俺は一人の女の子と出会った。

たまたま散歩に出て見つけた公園で、絵を描いている女の子。
ぱっと見ただけでも綺麗な風景画。
でも驚いたのは、その中心にいる天使の絵。
首がなかった。

「っ!?」
「?…っ!?」

驚いた。
事に驚かれた。

「え、えーと…何か?」
「あ、いや…綺麗な絵だなぁって思ったら首が…」
「へ?あぁ…単にこの絵に似合いそうなお兄さんの知り合いが居なくて。」

お兄さん?

「この天使、男だもん。」

あ、そう…

「「…」」

うん、まぁ…

「え、えと…モデル?って事?」
「うん。」

あ、可愛い。

「…」

見比べられている。
もしかして…

「…モデル…」
「…うん、まぁ…絵のモデルは初めてだなぁ…」
「?…あら。」
「ん?」
「お兄さんアイドルさんだ。」

初めて、かもしれない。
騒がなかった女の子は。

「えっと。世良里津花です。」
「霧澤水華です。」

これがちょっと変わった彼女との出会いだった。



「…ふぁ!!終わったぁー…」
「わぁ…凄
い…俺が天使です…」
「そーですね…次は悪魔さん。」
「美術部なの?」
「漫研。」

あ、そう…
ん?でも漫研でこんなに絵画っぽいの?

「ファンタジーは漫研だって言われた。」
「あらら。」
「んー…あった。これ文化祭の。これ出品するから。」
「わ、ありがと。」
「今度は悪魔さん…」

流石に悪魔顔っぽいのは…
いないのでは。

「…いた。」
「えー?」
「あそこ。」

えー?

「…いた。」
「うん。」

視線と指さす先。
いや、指は指しちゃダメだよ?

「ふざっけんな!?偶然会っただけでも腹立つのに更に一緒にだと!?」
「えー…私だって嫌だよ…敦君やめない?」
「え…でも…」

うーん…引き受けてくれなさそうだけどねぇ?
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