アイドル2

□SolidS里津花相手
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大掃除をして。

のんびり水華の育った街を水華と探索しつつ、プロセラともたまに遊んだりしつつ。

もう31日、つまり大晦日。
そして気づく。

「水華どうしよう。」
「?」
「お年玉を…ポチ袋を用意してないよ?」
「…大丈夫。」

そう言って取り出したのは和紙。
おお、綺麗だねぇ。

「これを、こうして。こう。」
「わ、可愛いっ」
「うちは小学生は一律一人五千円。だから、里津花と私とで一万円。…あ。」
「あ、俺あるよ。」

水華のお財布…結構ボロボロだね?

「あー…うん。何となく変えづらくて。兄さんが初給料で買ってくれた物だから。」
「そっか。」

でも流石に穴あきは…

「おーいお二人さん。」
「お義兄さん。」
「今ヒマ…ってお前…流石に使い古し過ぎだろ。」
「あはは。気に入ったのもあるんだけどね。なんせお兄ちゃんが初めてくれた物だし?」
「あー、まぁな…」
「ふふっそんな水華ちゃんに。というか里津花君にも。」

俺も?

「ん。京織物の雑貨屋店主は友人でね。」
「ああ、洋次さん?」
「そ。水華にってさ。挨拶周り、行ったろ?んで、
めでたい話しだっつってわざわざ作ってくれたんだよ。という訳で本来なら何万もする京友禅の長財布とコインケースだ。里津花君のは少し落ち着いた物。水華のはお前の好きな花柄。」
「「わっ!」」
「好きなの使ってやれよ。んで、それ繋がりで…」

今度は着物!

「ま、有難く受け取っておきな。」
「ふわぁ…」
「あれ、でも良く里津花に似合う柄とか…」
「既に祇園中に水華の相手がSolidSのリッカだって広まってんよ。」

あはは…

「流石…そういうのは早い…」
「おう。年越しそばの用意が出来たから居間に来いよ。」
「はい。」
「…明日これで初詣行く?」
「ん?ああ、それは良いね。」
「どこ行くの?」
「うちは代々鴨川神社だ。」
「あれ、そうだっけ?」
「去年はお前ん家の伏見稲荷だったけどな。うちは毎年鴨川なの。」
「あー…」

お家でも違うんだね。

「ふふっ」
「お兄ちゃん!おそば!」
「へいへい。食いすぎんなよ?」
「大丈夫だもん!今年こそ除夜の鐘最後まで数えるもん!!」
「去年は76だったなー。」

おお、それは聞かないと!

「ふふっ一緒に数え
よっか。」
「うん!」

小学生って可愛いなぁっ
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